
ポスティングを行う際には時期を見極める事が大切です。どんな業種もおおよそ繁忙期と閑散期がありますので、繁忙期に向けてポスティングを行う事で反響を高める事ができます。逆にこれから需要がしぼむ閑散期に向けてポスティングを行っても期待するほどの反響は得にくくなります。各業種ごとでのおおよそのポスティング時期についてご紹介したいと思います。
目次
ポスティングの実行時期
例えば学習塾であれば多くの人は新学期に向けて春期講習などを行うなどして新規生徒の募集を行います。勿論、学習塾に通い始めるタイミングというのは人それぞれですので、ポスティングを行えば新学期だけではなく一年を通して新規生徒獲得の可能性はあります。
ただ、塾選が行った7,000人以上の中学生を対象に聞いたアンケートで『塾に通い始めた月は何月から?』という質問に対しての回答が第1位4月(34%)、第2位7月(13%)、第3位8月(9%)となっており、この3カ月だけで約55%と半分以上を占めております。
4月7月8月を除く、残り9か月で45%となりますので月平均は約5%となります。つまり、4月(34%)に入塾する人は閑散期の月の人数の約7倍にもなりますので学習塾でポスティングを行うのであれば入塾する人が多い4月の1-2か月前である2-3月頃にポスティングを行う事でより効果的な集客を行う事が可能となります。
4月の繁忙期を抑えた上で予算があるのであれば、次に入塾人数の多い7-8月に向けて5-6月頃にポスティング。また、ある程度通期を通して予算が確保できるのであれば閑散期の入塾希望者へのアプローチとして店舗周辺のみを対象に小ロットで通年のポスティングを行ってみるもの良いでしょう。
業者ごとの繁忙期・閑散期
整骨院
整骨院さんの場合は治療となりますので基本的に比較的年中問わずポスティングさせて頂く事が多いですが、一般的には3~10月頃が繁忙期、11~2月頃は閑散期となります。理由はやはり暖かい季節は出歩く事も多くなる為、腰痛などの体の痛みが出やすくなる為と言われております。
腰の痛みなどは寒暖差で血流が悪くなり体が凝り固まりやすくなると発症しやすい傾向にあるようで、特に夏場などはエアコンなどの利用などでも体の冷えも生じやすくなるため来院増加になる傾向があるようです。
不動産
賃貸などの場合は新学期や新社会人という事で1-3月頃というのが繁忙期となりますが、賃貸の場合はポスティングを行うケースは非常に稀で、基本的には新築・中古物件の販売もしくは中古物件の買取でご利用頂くケースが殆どですので賃貸ではなく売買で見ていきたいと思います。
不動産仲介サイトのホームズが行った『購入した住居に入居した月』を調べたところ、最も多かった月が3月で11.7%、次いで5月と12月の10%という結果となりました。強いて言うと1月と10月だけは5%台となっており他の月と比べると若干低い傾向にありますが、その他の月はおおよそ7~10%の範囲で推移しており、不動産売買の場合については一年を通じて大きな差が余りない業種と言えます。
実際弊社でも物件買い取りのチラシをよくポスティングさせて頂きますが基本的に年中配布させて頂く事が多いですので賃貸でなければ年中配布対象月と言えます。
習い事
習い事については上記で述べた学習塾とよく似た傾向にあります。イーラーニング研究所が行ったアンケート結果によると、ダントツに多いのが4月の約55%となっております。あとは3月5月6月で約26%となっており、約80%の人が習い事を始めるのは3月~6月と答えております。
ただ、これはお子さん対象の水泳や体操教室の習い事となっており、大人向けのフィットネスジムやヨガといったものは比較的年中通して入会される方も多い傾向にあります。
子供対象の習い事であれば2月~5月頃を重点的にポスティングを行うのが圧倒的に集客効果は高くなると言えます。また、大人向けの習い事であれば春先が多少多く繁忙期と言えますが比較的年中ポスティングでの集客は見込めます。
美容院
美容院の繁忙期は12月、3月、7月となります。12月は年末という事で帰省へ備えて身だしなみを整えたり、クリスマスのイベント向けなど、3月は入学式や卒業式の季節での需要、7月は夏へ向けて髪型を大胆に変えてみる方などが多い事で需要が高まる傾向にあります。
逆に繁忙期の前後月である2月、4月、11月などは反動で閑散期となります。繁忙期のお客さんを獲得したいという事であれば2,6,11月頃にポスティングを行うという事になりますが、通年での集客増を目指すのであれば毎月定期的なポスティングも検討材料となるかと思われます。
引越
引越の繁忙期は3月、4月となります。全日本トラック協会による調査によると1年を通じての引っ越し取り扱い量は3月が約17%、4月が約10%となっておりこの2か月で一年のほぼ3割程度となります。残りの5月~2月はほぼどの月も約7%で推移しており大きな差はありません。
3月4月は確かに繁忙月なのですが他の月もそれなりに多いので、3-4月に向けて2-3月は他の月よりもポスティング量を増やして配布し、他の月も定期的に配布するのがおすすめです。
特に最近は引越と買取とどちらも対応している業者さんも多いので、買取のサービスも行っている場合であれば通年ポスティングを行っても定期的な集客が望めます。
塗り替え
お家の塗装もポスティングご依頼が多い業種となります。繁忙期は3~5月と9~11月など気温が安定している時期となります。塗装の場合はやはり塗料を使いますので、気温が暑すぎたり逆に寒すぎたりもしくは梅雨のように雨が長く続くような時期は多少塗料の乾燥に時間がかかったりするので工期が長く傾向もあり、閑散期となります。
塗り替えの場合は繁忙期に合わせて1~4月頃、7~10月頃がポスティングでの集客活動を行うのには適した時期と言えます。
葬儀社
葬儀社の繁忙期は気温の寒暖差が大きくなる12月頃から3月頃となります。厚生労働省の調査結果でも12月~3月は4月~11月と比べると死亡者が約17%も多くなっています。理由はインフルエンザなどウィルスの影響及び寒暖差による心臓への負担が大きいようです。
夏場が死亡者が少なく寒い季節になるとその数が増えるので夏場は閑散期と言えます。ただ、住宅性能や暖房器具の発達により夏場と冬場での死亡率の差は少しずつ縮まっている傾向にあります。葬儀社の場合は基本的に11月頃から2月頃にかけてポスティングするのが効果的な時期と言えます。
ポスティングする距離と期間に注意
折角繁忙期に合わせてポスティングの準備を行ったにもかかわらず配布エリアや配布の期間に誤りがあると思ったほどの効果が得られない可能性もありますので気を付ける必要があります。
ポスティングの店舗からの距離
繁忙期に一気に配布すればより効果的なポスティングができるのかというと時期だけではありません。ポスティングで効果的な反響を取るためには店舗までへの距離も重要となります。正直言ってポスティング業者の側から言えば当然多くご依頼頂いた方が有難いというのはありますが、単純にエリアを広げて配布しても店舗から遠くなれば反響が落ちる傾向にありますのでムダ金となってしまいます。
というのも学習塾で塾を途中で辞めてしまわれる理由の一つが『通塾に時間がかかる』というのも上位を占めております。習い事など定期的に来店してもらう必要がある業種については最初の内は苦にならないものの、距離があると段々と億劫になってしまったり、日の長い季節は問題なかったけど、冬場で日が短くなると帰り道が真っ暗で危ないなどの理由で辞められてしまうケースもあります。
学習塾でいうと対象とする年齢にもよりますが、商圏はおおよそ店舗から500~1,000メートルと言われています。ついつい多くの人に来てもらいたいが為に広範囲にポスティングしたくなりますが、余り店舗から離れてしまうと反響率が落ちてしまったり折角入塾してもらっても続かないというケースも出てきます。仮に半径1.5キロに配布するなら、半径1キロ圏内に期間を空けてから2回配布を行った方が反響効果は高まります。
ポスティングの期間について
ポスティングの配布期間について業者によってマチマチなのですが、少なくとも新聞折込のように1日で何万部も配布できるワケではありません。
店舗周辺に1万部のポスティングであれば数日で配布完了できる業者もあれば1-2週間かかってしまう業者もあります。ちょうど繁忙期に合わせたつもりがその期間を過ぎてしまうという事にならないように使うつもりのポスティング業者がどれくらいの配布期間がかかるのか確認しておく必要があります。特に繁忙期はどの業者も混みあっている可能性がありますのでいつもより配布期間が長くなってしまう可能性もあります。
以上ポスティングの時期と効果についてのご紹介でした。